第15章は「解剖学」について
美術家にとって「解剖学」とは、人物を明瞭にきちんととらえるために一つの手段に過ぎない。解剖学を熱心に勉強すれば、人体を解剖学的に正しく描くことができるようになる。しかしそれが美術的に優れた作品となるかは別の話。解剖学の知識が不十分でも優れた作品を作ることは可能。それに初歩の段階で、解剖学を熱心に勉強しすぎるのは良くない。むしろ軽い気持ちで気楽に取り組むほうが良い。何故なら、解剖学の情報と自分の「知ってはいるが不正確な人体に関する知識」を、実際に関連付けるには多くのデッサンと努力が必要だから。
デッサンの練習を中心に、解剖学を少しずつコツコツ学び続けるべき。みたいなことをニコライデス先生は言っている。
15章から骨格のデッサンが始まるので解剖学の本が必要になります。
僕はこの本にしました。
「細かいことはいいから描け、うまくできなくてもいいから描け、続けることが大事だ、さぁ描け。」と第1章からこんな感じですが、15章の骨格デッサンも同様です。
ヌードと着衣
「ジェスチャー画の発展」はヌードよりも着衣のほうがうまくいったような気がします。
着衣は前回はズボンでしたが今回はスカートです。ドラペリーデッサンの応用になるわけですが、ドラペリーの場合、平面の壁が下にあるので「底」がわかりやすいです。しかしスカートの場合、下にあるのは「下半身」です。腰と足。
底はどうなっているのか。どこが体に触れていて、どこが触れていないのか、わかりません。
問題の骨格デッサン。
制限時間は1時間。「ジェスチャー画の発展」の上にトレース用紙をひいて描きます。まず解剖学本を見ながら15分以内に骨格全体をだいたいでいいのでサッと描く。残りの45分で細かい部分を描きます。
2~3時間かかりました。手足以外は複雑すぎて正直よくわかってません。
人体の解剖図をじっくり見たのは小学生以来です。こんな風になってるのかと自分の体のことなのに色々再発見があって面白いです。読むだけなら。
デッサンの勉強は長い道のりですけど、そこに解剖学も合わせると果てしないですね。